ブラスト加工とは?主な用途や使用する研削材を詳しく解説

ブラスト加工とは?主な用途や使用する研削材を詳しく解説

表面加工の処理方法のひとつにブラスト加工があります。ブラスト加工は通常の研磨とは異なり、美しく仕上げることが可能です。今回の記事ではブラスト加工の概要やブラスト加工で用いる主な研削材について紹介します。主なブラスト加工と特徴についても解説していきます。

ブラストの概要

ブラストの概要

ブラスト加工という言葉を聞いたことはあるものの、具体的な技法については知らない方もいるのではないでしょうか。ここでは、ブラストの特徴やメリットについてご紹介します。

ブラストとは

ブラストとはブラストマシンを使って表面を加工する技法のことです。加工したい物質に研削材を高速で吹き付けることで、物質の表面を加工します。ブラストには噴射すると言う意味があり、ブラストに用いる機械のことをブラスターと呼んでいます。

ブラストの用途

ブラストの用途は大きく分けて3種類です。

1つ目はメッキ加工をする際の前処理として用います。加工前に表面に汚れやゴミが付着しているケースがありますが、ブラスト加工すれば表面に付着した汚れをきれいに落とせます。

2つ目は塗装処理をする際の前処理です。メッキ加工の前処理と同じように、表面に付着した汚れをきれいに落とすことにより、美しい仕上がりを期待できます。

3つ目はクリーニングです。ブラスト加工は表面をサビや切削後のバリを落とすのに有効なため、さまざまな加工を施すときの前処理として用いることがあります。

ブラストのメリット

ブラストのメリットは素材の形状を問わず加工できることです。通常は工具を使用して表面を加工しますが、素材によっては加工が難しい場合があります。しかし、ブラストはエアーを使用して表面を磨き上げるため、さまざまな素材に活用できます。

2つ目のメリットは剛性の向上を期待できることです。細かい研削材を用いて表面を磨き上げるため、打ち付けた部分が硬くなるのです。表面の強度がアップすることで、さまざまな加工に対応できます。

ブラストに使用できる素材

ブラストに使用できる素材

ブラストにはさまざまな素材に対応していますが、主な素材としてスチールアルミニウムチタンなどがあります。

スチールとは炭素が0.04%~2%の鉄の合金のことで、鋼鉄とも呼ばれています。加工性に優れており、ブラスト加工をすればさまざまな用途に使えます。

アルミニウムとは酸化アルミニウムを主な成分とした合金のことです。他の合金に比べると軽量で航空機や大型構造物用の材料としても用いられます。低温に強く光や熱を反射する特性があるため、スチールと同じようにさまざまな用途に使います。

チタンとはギリシャ神話に出てくるタイタンが名前の由来の金属のことです。チタンはスチールやアルミニウムよりも強度が高く、腐食にも強いという特性があります。建物の外壁や屋根などに使用されています。ブラスト加工をすれば、幅広い用途で用いることが可能です。

ブラスト加工で用いる主な研削材

ブラスト加工で用いる主な研削材

ブラスト加工では研削材を素材に吹き付けて加工します。主な研削材としてスチール天然鉱物人造研削材ガラスビーズ金属スラグなどがあります。

スチールの場合は鋼鉄よりも炭素量が多く含まれている鋳鉄、天然鉱物の場合は珪藻やガーネットなどが使用されているのです。ブラスト加工で必要となる研削材には加工時間が短いことと破砕消耗が小さいことが求められます。短時間の加工により、美しい仕上がりを期待できるのです。

ブラスト加工で使用する主な研削材

ブラスト加工で使用する主な研削材

ブラスト加工ではさまざまな加工方法があり、仕上がりが異なります。ここでは、主に3つのブラスト加工を紹介します。

ショットブラスト

ショットブラストとは細かな剛球を吹き付けて加工をする技法のことです。ショットブラストは製品の装飾などで使われることもありますが、一般的には塗装前の鋼材の下処理として用いられます。ショットブラストを用いると表面に小さな凹凸ができるため、塗装をする際に塗料が固着しやすくなります。

サンドブラスト

サンドブラストとは珪藻などの砂をエアーで吹き付けるブラスト加工のことです。サンドブラストにはサイズの大きな物にも対応できる特徴があります。表面の粗さを抑えることも可能なため、キズを付けずに加工できるのも魅力です。

グリッドブラスト

グリッドブラストとは鋭角な形状をした鉄の粒を吹き付けるブラスト加工のことで、研磨力が高いという特徴があります。他のブラスト加工と比較するとがんこな汚れや落としにくいサビもきれいに除去できます。塗装前の下処理として用いることが可能です。

まとめ

まとめ

ブラストとはブラストマシンを使って表面を加工する技法のことです。強力なエアーを使って研削材を吹き付け、使用する研削材によって表面の形状を変えられます。

ブラストのメリットは剛性を高められることです。エアーを使って研削材をぶつけるため、表面の剛性を高められます。

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