工業用研磨材の注意点!取り扱い方法や選び方をご紹介

工業用研磨剤の注意点!取り扱い方法や選び方をご紹介

どんな製品を作る過程でも重要なのが研磨です。表面をツルツルにする仕上げだけでなく、塗装前や加工過程の中盤でも必要とされています。今回は、そんな研磨に利用される研磨材について、その取り扱いに関する注意点や選び方の注意点をご紹介します。

研磨材の使用に関する注意点について

研磨剤の使用に関する注意点について

表面をツヤツヤにできる研磨材ですが、利用する際に気をつけておきたいポイントとしては、どのようなことがあげられるのでしょうか。ここではより一般的なポリッシュで利用する、微細粒径のものについての注意点をご紹介します。

水分に注意

とくに乾粉の研磨材を利用する際には、水分に注意する必要があります。なぜなら研磨材は、水に濡れると凝集しようとする働きがあり、大きなかたまりができてしまう可能性があるからです。

それらは場合によっては、加工する対象物に傷をつけてしまう可能性も少なくありません。研磨材を水回りにおかないように、細心の注意をはらいましょう。

ホコリに注意

水と同じように気をつけておきたいのがホコリです。小さなホコリくらい問題ないように思われるかもしれませんが、このような小さなホコリであっても研磨材の10倍もの大きさがあります。

逆にいうとそれほど研磨材の粒子は小さいのです。そのためこれらの小さなホコリも、研磨材に混ざることで傷の原因となってしまう可能性があります。作業服についたホコリはもちろん、手や衣服についたホコリにも注意するようにしてください。

保管に注意

使用時だけでなく、保管に関しても注意が必要です。上記のとおり研磨材は水やホコリに弱いことから、保管の際もこれらに十分に注意しましょう。具体的にはこれらの異物が混入しないように、しっかり研磨材の袋を閉じることがあげられます。

一般的に研磨材は内袋と外袋の2重の袋に入っていることが多いのですが、これらをどちらも丁寧に閉じましょう。そうすることでホコリや水などの異物の混入から、研磨材を守れます。また研磨材の容器を移し替えたり入れ替えたりというのも、異物の混入の原因となる可能性が高いため避けましょう。

安全管理に注意

作業を行う際には、しっかりと安全管理に注意を払いましょう。まずは作業の際の服装として作業帽、メガネ・手袋・防塵マスク、耳栓などを使用してください。また研磨を行う際には火花が出る可能性もあるため、発火性のものをかならず周りにおかないようにしましょう。使用する工具や研磨のための機械に関する使用方法についてしっかりと確認したうえで、定期的に安全チェックを行うことが大切です。

捨て方に注意

研磨材は廃棄にも注意が必要です。これらは産業廃棄物の1種となっています。専門の処理業者に処理を依頼するようにしましょう。処理の量が多いという場合は、自分の会社で凝集処理も可能です。

この凝集処理には自然沈殿、凝集剤による固体と液体の分離・遠心分離、ろ過という工程が必要になっていきます。この方法を利用することで、大量の研磨材を短時間で処理できます。残った水分に関しては河川に放流できるかどうか、各自治体に問い合わせて確認することが必要です。

温度や濃度に注意

研磨材を水にとく際には、その温度や濃度に十分な注意をはらう必要があります。温度が変化するだけでも、研磨値が変化する可能性があるからです。水にときおわった溶液と機械の温度は、できるだけ同じ温度に保つようにするとよいでしょう。加工の温度と気温の差が激しい真夏や真冬には、クーラーやヒーターを活用して工夫してみましょう。

さらに濃度については、加工したいものによって最適な濃度が異なります。業者と相談のうえ、加工したいものに適切な濃度を探し出しましょう。また加工の温度によっては、水が蒸発することから濃度が濃くなっていくという可能性もあります。定期的にしっかりと濃度をチェックするようにしてください。

研磨材の選び方に関する注意

研磨剤の選び方に関する注意

研磨材には使用されている砥材はもちろん、結合の度合いや粒子の大きさなどさまざまな種類のものがあります。たとえば研磨材の硬さをあらわしている結合度は、一番硬度の低いAから、もっとも硬度の高いZまでがあります。

加工するものが硬い場合には柔らかめの研磨材を、加工するものがやわらかい場合には硬めの研磨材を使用する必要があるでしょう。

このように加工したいものの材質や、どのような加工を行いたいのかによって、研磨剤を正しく選ぶことが大切です。もし間違った研磨材を選んでしまうと、仕上がりがきれいでないというだけでなく、加工したいものを傷つけてしまったり研磨材の消耗が早まってしまったりという可能性もおおいにあります。

膨大な量の研磨材のなかから適切なものを選ぶのは難しいと感じるかもしれませんが、プロの業者に相談しながらぴったりなものを選びましょう。

まとめ

まとめ

今回は工業用の研磨材について、取り扱いの注意点や選び方の注意点をご紹介しました。どういった製品をつくるのにも欠かせない研磨ですが、その加工したいものに合わせて、上手に研磨材を選ぶことが大切です。

「株式会社ドイ」では、さまざまな研磨材を取り扱っております。理想の加工を実現するためにも、もっとも適切な研磨剤をご提案いたします。ぜひともお気軽にご相談ください。